SYNCROOMを使ったYoutube配信方法 (1) ~機材準備~

2020年より広まったコロナ禍の影響で、ライブハウスでの演奏がしにくくなってきました。

現実世界でのアーチストたちの活躍の場所はなくなりつつあります。

一方で、ネット配信の件数や視聴者は爆発的に伸びており、Youtubeや17 liveなどでは若い人たちを中心に収益を上げる人がどんどん増えています。

コロナが終息したとしても、この流れは止まることはなく、今後はリアルな場所でのライブよりも、ネットを使ったライブ配信が主流になって来ると言われています。

そこで、ネット配信の方法についての情報が必要とされています。

このページでは、いろいろある配信方法の中でも、SYNCROOMを使ったYoutube配信に焦点を当てて解説したいと思います。

SYNCROOMを使うと、以下のようなライブ配信ができます

【Syncroom配信ライブ】aggressimo Trio vol.5 (上原ひろみカバー) – YouTube

ちなみに↑こちらはみちすけPの所属するバンド「aa(アグレッシモ)」のライブ配信です。

定期的に配信してますので、twitterやこのHPなどで配信日をチェックしていただけると嬉しいです(堂々と宣伝w)

ちなみに、分かりやすさのため配信サイトはYoutubeとしていますが、全く同じ方法で他の配信サイトで配信することもできるので、Youtube以外で配信しようと思っている人もこのまま読み進めていただければと思います。

SYNCROOMを使ったYoutube配信のメリット

冒頭で述べたように、今後はネットを使ったライブ配信が主流になります。

ネット配信ができないと誰にもライブを聞いてもらえない、なんてことが冗談ではなくなる日が近づいているのです。

このことは、これからのミュージシャンはネット配信のスキルが必須になるということを意味します。

しかし、ネット配信業界も群雄割拠で、様々な配信手段が存在します。

そんな中でネット配信ではあまり使われないマイナーなSYNCROOMを使った配信をするメリットは何でしょうか?

それは

一か所に集まって配信する必要がない

ということに尽きます。

実は、ネット配信では、まだ演者が1か所に集まって配信するケースが99.999%です。

つまり、東京にいるAさんと、北海道にいるBさんと、九州にいるCさんが同時に演奏してライブ配信するというケースはほぼゼロです。

こういうケースがほとんどない理由は

1.機材やソフトの導入の面でハードルが高い
2.音声に遅延があるため演奏がしづらい

です。

1についてはこのページから始まるシリーズで解説していこうと思います。基本的にソフトはタダで使えます。

2については、確かに遅延はありますが、やっているうちにある程度慣れてくるというのはあります。

また、今後 5Gが普及すれば遅延の問題はなくなります。

つまりこれは過渡期である現在の問題であり、一過性の問題と言えます。

ということは、5Gが普及した時点で演者がバラバラの位置にいる状態での配信スタイルが爆発的に伸びると予測されます。

つまり、SYNCROOMを使ったYoutube配信の方法を知っておくことは、

5Gが普及した時点で先行者利益が得られる

という大きなアドンバンテージがあるのです

SYNCROOMとは

SYNCROOMとはヤマハが開発したソフトウェアで、遠くにいる人たちをネットワークでつなぎ、同時にセッションをすることができます。

https://syncroom.yamaha.com/

もともとNETDUETTOという名前のソフトウェアでしたが、2020年にSYNCROOMに名前が変わりました。

これまで、アンサンブルをしようと思ったら、当然のように皆で同じ部屋に集まる必要がありましたが、このソフトを使えば、1か所に集まる必要がなくなるんですね。

まさに今の時代にぴったりの革命的ソフトウェアだとみちすけPは思っています。

本家のYAMAHAのサイトでは、インストールや使い方などの動画も充実しているので、是非チェックしてみてください

本サイトでも随時記事を書いていこうと思います。

SYNCROOMを使ったYoutube配信に必要な機材、ソフト

必要な機材やソフトを説明する前に、演奏メンバーの役割について説明します。

演者の役割の種類

と言っても難しいことはなく、役割は2つに分かれていて、

・演奏+配信する人(1人)
・演奏する人(それ以外)

に分かれます。

この役割によって必要な機材、ソフトが変わってきます。

演奏する人に必要な機材とソフト

まず、後者である演奏する人に必要な機材とソフトを挙げます

機材

必要なハードウェア機材は

・PC
・オーディオインタフェース、ミキサー
・マイク(MC用)
・Webカメラ

です。演奏するだけでもこれだけの機材が必要になります。

オーディオ入力に関しては、MC用のマイクと、楽器の音が両方入力できるようにしておきましょう。

ソフト

必要なソフトウェアは

・SYNCROOM
・discord

になります。これらは全て無料で使用できます。

discordはオンライン会議のソフトです。

https://discord.com/

これは演者を同時に表示するために使用します。配信する映像を作るためだけに使用し、音声機能は使いません。

実は、discordでなくても、ZOOMやLINE通話、Skypeなど、オンライン会議のソフトなら何でもよいのですが、discordが一番使い勝手が良いと思います。

配信もする人に必要な機材とソフト

次に演奏+配信する人に必要な機材とソフトは、上記演奏する人に必要な機材にプラスして配信用の機材とソフトが必要になります

機材

追加で必要な機材です

・もう1台のPC
・もう1台のPC用オーディオインタフェース

「なぜPCがもう一台いるの?」と疑問に思われたと思うのですが、SYNCROOMもOBS Studioも多くのCPUのパワーを消費します。

従って、同じPCで動かすと、演奏に支障が出るか、配信に支障が出るか、両方に支障が出るなどのトラブルが起きかねません。

実際みちすけPのバンドでも、何回かトラブルを経験し(幸いなことに全てリハーサルで発生してました)、結局2台使用しての配信に落ち着きました。

まあでも、トラブル自体頻発するものでもありませんし、予算の都合などもありますから、PC1台でも何とか配信することはできます(実際、みちすけPのバンドも最初の半年は1台で配信していました)。

また、超ハイパワーのマシンを1台買えばそれで十分かも知れません。やったことないので保証はできませんが^^;

ソフト

新たに必要なソフトは

・OBS Studio

です。

OBS Studioはライブ配信サイトへ動画を配信するためのソフトウェアです。

https://obsproject.com/ja

実は、OBS StudioはYoutube以外の配信サイトでのライブ配信も可能です。Youtube以外で配信したい人は、どの配信サイトをサポートしているかチェックしてみてください。

SYNCROOMを使ったYoutube配信に必要な作業

必要な機材やソフト分かったところで、まずは機材を揃えましょう。

PCについて

これから機材を買うという人は、PCについては一般消費者向けのものはスペックが足りないと思われます。

少なくともメモリは8Gより多く(8Gでは少ないです)、映像処理性能に優れたものを買いましょう。

今PCを持っている人は、買い替えるのは勿体ないので、とりあえず今あるものを使ってみて、配信に耐えられないようなら買い替えましょう。

ネット環境について

実はこれが一番大事な要件だったりします笑

インターネット回線について

SYNCROOMを使うだけならインターネット回線はADSLでも可能ですが、オンライン会議ソフトも併用するとなるとADSLでは使い物になりません。光回線は必須です。

ちなみにみちすけPははじめの半年くらいはADSL回線でした。

なので、ことのときはADSLはSYNCROOM専用にする必要があり、オンライン会議ソフトは携帯の回線を使っていました。

従って、めっちゃ携帯のパケット代かかってましたね笑

30分の配信で1Gくらい行ってました笑

更に、配信中は家にいる人には絶対Facebookなどの重たいSNSや、YoutubeやNetflixなどの動画サイトなどを見ないようにしてもらうなど、いろいろ不自由なことがありましたので、やはりADSLはやめときましょう。

LANについて

Wi-Fiでは全く使い物になりませんので、必ず有線LANを引いてください

有線LANポートのないPCの場合は、USBタイプのLANアダプタを買うとよいでしょう。

オーディオインタフェース・ミキサーについて

オーディオインタフェースはステレオ入力ができてそこそこの音であれば大丈夫です。1万円前後のもので十分でしょう

ただし、ボーカルの場合を除き、オーディオはMC用のマイクと楽器の音と最低でも2つの音が入力できる必要があります。

実は、オーディオ入力に関しては選択肢が無限に存在します。

まず、入力をハードウェア・ミキサーでMIXするのか、ソフトウェア・ミキサーでMIXするかで選ぶ製品が変わってきます。

また楽器によっても、例えば同じアコギでもマイクを直刺しにするのか、ピックアップを使うのか、DIを使うのか、いろいろな入力方法があります

従って、これはご自身の楽器および付随する機材に合わせて揃えてください、としか言いようがないのですがw、よく分からないという場合は、以下のようなオーディオインタフェース付きのミキサーを購入しておくのが迷わなくて良いでしょう。

このタイプのものは各社から販売されています。

なお、

「これを機にDTMもやりたい!ボカロPになりたい!」

とか思うチャレンジングな方は、少し良いオーディオインタフェースを買ってみましょう

ちなみに、その折には是非以下の記事を参考にしてください笑

ボーカロイドの使い方をマスターしてボカロPになろう ~補足1 ハードウェアの準備

Webカメラについて

Webカメラは標準的なもので十分です。カメラ付きノートPCの場合などは買う必要はありません。

なお、配信者を除いて、ZOOMやLINEなどはスマホアプリを使えばWebカメラは必要ないです。(discordは現在スマホ版はカメラ配信はできないようです)

また、スマホをWebカメラとして使うアプリなどもあるので、それを使うのも手です。

ソフトウェアについて

以上がハードウェア機材についてになります。

ソフトウェアについては以下のサイトからダウンロードしましょう

SYNCROOM

https://syncroom.yamaha.com/

discord

https://discord.com/

OBS Studio

https://obsproject.com/ja

とりあえずこれで必要な機材、ソフトウェアは揃ったので、Youtube配信をすることができるようになりました。

今後は各ソフトウェアの設定や注意事項など、別記事で書いていこうと思います。

まとめ

これからの時代、ミュージシャンにとってネット配信のスキルは必須になります。

SYNCROOMを使うと、演者が別々の場所にいてもライブ配信が可能になります。

このページでは必要な機材やソフトウェアについて解説しました。

続きの記事は以下の一覧からどうぞ

SYNCROOM配信解説
https://michisukep.com/category/dtm-howto/%e3%83%8d%e3%83%83%e3%83%88%e9%85%8d%e4%bf%a1%e8%a7%a3%e8%aa%ac/

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