昨今コロナ事情もあり、自宅でレコーディングやミックスをしたり、ネット配信する人が急激に増えてきました。それで様々な楽器のマイキングに関する情報が必要とされてきています。

自分も以前はピアノのマイキングに関してネットでいろいろ調べましたが、情報量の少なさに愕然とした覚えがあり、それはそれは試行錯誤で、演奏しているのか機材のセッティングをしているのか分からないような時期もありましたね?

あと、あまりに解説が専門的すぎて、機材揃えるの大変だし、セッティングにも時間かかるし、と言ったケースも多々。

そんなこんなですので、読者の皆さんにはこんな苦労をせず少しでも演奏に集中して欲しいと思い、マイキングについて知ってることをちょいちょい書いていこうかなと思いました。

というわけで今回はあまり解説のないニッチな楽器、ウッドベース(コントラバス)

ジャズ系、ロカビリー系で必須の楽器です。

クラシックでも必須ですが、オンマイクで録ることはあまりないかも?ただ、ソロ配信などでは役にたつかも。

で、ここではジャズでの録音を前提に話します。それ以外やってないので?

まず、ウッドベースのマイキングで、簡単にできる方法は大きく3つあります

1.ピックアップ
2.マイクスタンドを立てる
3.ピンマイクを使う

結論から言うと、3が一番楽にいい音で録れます。

ちなみにみちすけPは前は1と2のブレンドでしたが今は1と3のブレンドです。

では、それぞれの長短を見ていきましょう

1.ピックアップ

ウッドベースのピックアップは基本的にピエゾタイプと呼ばれる、振動を電気信号に変えるものが大半です。

ピックアップの良いところは、

1.線を挿すだけで使える手軽さ
2.ハウリングに強い

ですね。扱いやすさはダントツで良いです?また、マイクどりに比べてハウリングしにくいので、ある程度音量のあるライブ演奏では必須かなと思います。

ただ、ピックアップの悪いところは何と言っても

音が良くない

ことですね。やはり振動のみを拾っているので、実際に聞こえる音と拾った音には大分ギャップがあります。一般的には硬く、空気感の乏しい音になります。

したがって、レコーディングや配信にはオススメしません。

ただ、自分はレコーディングではピックアップの音も録音してほんの少し混ぜています。マイク録りではハイポジが少しパワーが足りないのと、全体的な抜けの悪さを補うためです。まあでも、無きゃ無いでなんとかなりますがw

なお、ピックアップの音をPCやミキサーに入力する際には一点注意が必要です。

ピックアップの出力は小さいので、マイク入力やライン入力では音が録れないことがあります。一般的にはプリアンプを通して音を増幅してからミキサーやオーディオインタフェースに入力します。

ただ、オーディオインタフェースにはプリアンプが内蔵されているものもあるので、そういうものであればプリアンプは必要ありません。必ず確認しましょう。エレキギターやエレキベースが入力できるものであれば大丈夫です?

2.スタンドを使ったマイク録り

これは最も多いウッドベースのマイキングで、プロの現場でも使われる方法です。

fホールに向けて確実に音を録る、指板に向けて指と弦の擦れる音を録る、ちょっと離れて空気感も含めて録る、などいろいろな録り方がありますし、それらをブレンドすることもあります。

長所と短所はちょうどピックアップと逆ですね。

つまり、マイクスタンドをセッティングする手間が結構大変ですし、ハウリングには弱いです(特にコンデンサマイク)。ただし確実にいい音で録れます

自分は以前はfホールを目指すようにセッティングして録っていました。fホールはG線側のfホールがいいです。低音は嫌でも録れますが、高音弦のハイポジとかは本当に音が弱くなってしまい、ミックスの段階で補正しなければならなくなるので(自分はそれに気づかずずっと低音弦側のfホール目掛けて録ってましたorz)

そして、スタンドには大きな弱点があります。それは

演奏中ウッドベースの向きを変えられない

ことです。向きが変わると途端に音が小さくなるため、それを気にして演奏しなければならない煩わしさがありますね。まあ上手い人は少しもブレないんでしょうけどw

そんな煩わしさを無くすためか、マイクをテールピースに固定している人を見たこともあります。素晴らしい発想!

そんなこんなで、この方法はとても一般的なマイキング方法であります。

3.ピンマイクを使う

みちすけPが一番オススメするのはこの方法。最近これにシフトしてからマイキングがメチャ楽になりました。音もよいです?

購入したのはDPAの4099-DCというマイク。

こちらはウッドベース用のセットですが、いろいろな楽器用のものが出ています。マイクは同じでアタッチメントが違う形になっています。自分はピアノやギター、Saxにも使いたかったのでマイクとアタッチメントを別々に購入しました。

で、これ、ベースに装着するだけで簡単にいい音で録れて、かつ演奏中に楽器の向きが変わっても大丈夫と言う、神マイクですw

こうやって装着します。

マイクスタンド+コンデンサマイク(AKGのU414旧タイプ)を使っていた頃よりも音がクリアになり、抜けが良くなったのでミックスがしやすくなった感じがあります。

なお、こちらもコンデンサマイクなので、48Vのファンタム電源が必要です。買う前にオーディオインタフェースやミキサーがファンタム電源に対応しているか確認してください。

それと、感度が良すぎて色々な音が入ってきます。バンド演奏であれば気にならないですが、ソロ演奏などでは注意が必要かも。

そんなこんなでみちすけPはこのマイクとピックアップのブレンドでやっております。ブレンド方式でマイキングする場合は入力が2ch必要なのでそこも注意ですかね。

参考までに、こちらのマイク(+ピックアップ)でリミックスしたのはこちら

ちなみに、みちすけPはガット弦を使っています。ガット弦使わないとジャズ特有のプンプン臭うあの香りが出で来ないんですよねw

なので、みなさんと音は全然違うので参考にならないかもしれませんスマソw

あ、ちなみにこの動画ですが、関係ないですが、ジャズ名曲を日本語化するプロジェクトって言うのやってるので、応援と宣伝のほどよろしくお願いします?‍♀️

まとめ

と言うわけで、ウッドベースのマイキングを3種類紹介しましたが参考になりましたか?

どのマイキングも一長一短ありますが、レコーディングや配信ではやはりピンマイクは本当にお勧めです。

お値段は張りますが、セッティング時間の短縮、ミックス時間の短縮などを考えると十分におつりがくるとみちすけPは考えています。

さて、疲れてきたので今日はこの辺にしてw、次は自分がやっているウッドベースのミックスの方法も紹介したいと思います。

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