
これまでの記事
SYNCROOMを使ったYoutube配信方法 (1) ~機材準備~
SYNCROOMを使ったYoutube配信方法(2) ~演奏上の注意~
これで大分SYNCROOMを使ったYoutube配信のことについて分かってきました。
さて、次に決めなくてはいけないのが
誰に配信させるか
ということです。
これも経験してみないと分からないことがいっぱいあるので、洗いざらい公開していきますね!
Contents
配信する人で音は変わるの?
その前に、配信する人が誰かってそんなに重要なことなんでしょうか?
インターネット使ってやってるわけだし
誰が配信しても同じなんじゃないの?
って思いますよね?
ところが違うんですよw
誰が配信するかで、リスナーへの聞こえ方は大きく変わってきます。
ライブのクオリティにもろ関わることなので、これを知っておくことはとても重要なんです。
誰が配信するか?
配信するのにベストな人を決定する要因
とは言っても、何を優先するかで、最適な配信者は変わってきます。
例えば
- 音質を優先する
- 音楽的にいい演奏を聴かせる
- 演奏しやすいことを優先させる
- 回線の問題を優先させる
- 大人の事情を優先させるw
– お金がなくて機材が買えない
– バンドメンバーに好きな子がいて頼りになるところを見せたいww
好きな子がどうとか「知らんがな」って感じですが、大人の事情がある方は是非ともそちらを優先させてくださいねwww
とまあこんな感じで、優先するものを変えるだけで結論はいとも簡単にぶれてしまいますので、このページでは最初の3つ
- 音質を優先する
- 音楽的にいい演奏を聴かせる
- 演奏しやすいことを優先させる
このあたり優先で考えることにします。
回線については、どこにもボトルネックがない、すなわち全員が光回線を引いているという前提で話を進めます。
ベストはボーカルが配信
先に結論から行っちゃいますと、ボーカルが配信するのがベストです。
はっきり言って現状では
一択です
理由は後ほど述べますが、先に挙げた3つの優先事項
- 音質を優先する
- 音楽的にいい演奏を聴かせる
- 演奏しやすいことを優先させる
を全て満たすためにはボーカルが配信するしかないんです。
ボーカルのいないバンドの場合は、主役になる人が配信するということですね。
例えばピアノトリオであればピアノ、管楽器入りのカルテット編成なら管楽器が、ピアノとバイオリンのデュオであればバイオリンが、ということになります。
何故このパターンがいいかというと、リスナーはボーカルを一番よく聞くので、とにかく
- ボーカルがきれいに聞こえる(音質がいい)
- ボーカルがずれていない(音楽的に良い)
そのためには
- ボーカルが歌いやすい(演奏しやすい)
ことが重要で、これってまさに先ほどの条件そのままなんですね。
では、それぞれの条件がどうやって満たされているのか見て行きましょう。
音質を優先するためには
インターネットを介してリアルタイムに音楽のデータをやり取りする場合、生の音声データでは容量が大きく転送が間に合わないので、一般的にデータは圧縮されて転送されます。

データが圧縮されるということは、音質が劣化するということです。
SYNCROOMを使ったライブ配信の場合、この音質の劣化要因は2つあります
・SYNCROOMが他の演奏者に転送する、演奏者の演奏データ
・OBSがYoutubeに転送する、全員の演奏がMIXされたデータ
この2つの劣化要因は不可避ですが、SYNCROOMに関しては一つ重要なポイントがあります。
それは、
自分の演奏を自分で聞く分には音質の劣化は発生しない
ということです。
つまり、自分の演奏を相手が聞く際はネットワークを介しているため音質は劣化していますが、自分の演奏を自分が聞く場合はネットワークを介さないため音質は劣化しないのです。
つまり、
配信する人だけは、音質の劣化は避けることができます。
もちろん、OBSからの配信で発生する音質劣化は避けられませんが、それはどんな形態のライブ配信でも発生することなので、気にしても仕方ありません。
このことから、「最もきれいな音で配信したい人(楽器)」が配信するのが、最も音質良く配信できることになります。
つまり、歌ものであればボーカルですし、インストゥルメンタルものであればメインの楽器ということになります。
音楽的にいい演奏を聴かせるためには
「音楽的にいい」というといろんな意味がありますが、ここはSYNCROOM配信技術に関する話題なので、
全員の演奏がずれていない(あまりずれたように感じない)
こととします。
前回の記事でも書いた通り、注意して演奏すればずれを感じさせないように演奏することはできますが、それでも
完璧にピッタリ合わせることは不可能
でしたね。
つまり、「演奏は必ずずれる」ということを前提にする必要があります。
その上で
誰がずれると一番まずいか?
を考えることになります。
これもやはりボーカル(もしくはメイン楽器)になるでしょう。
もちろん、バックの演奏がずれるのもまずいですが、ボーカルが遅れて聞こえてくるとかって、これは明らかに致命的にまずいですよね笑
では、どうすればボーカルがずれないように配信することができるでしょうか?
それは、ボーカルが配信する、ということに尽きます。
前回の記事で書いた通り、配信する人は
聞こえてくる音に合わせて演奏できる
という特権がありました。
つまり、
配信する人は常に自分をずれない位置に置くことができる
ということです。
演奏がずれたら、自分じゃなくて他人がずれている、と人のせいにできるわけです笑
余談ですが、ドラムのようにリズムの起点になる人は配信しない方が全体としてはお得です。
リズムの起点になる人のリズムは絶対なので、ちゃんと演奏している限り、ずれることはありません。
このような人を配信する人に割り当てるのはちょっと勿体ないんですね。
つまり、配信するところには、人に合わせて演奏しなければならない人を割り当てるべきで、人の演奏を聞かなくて済む人を割り当ててしまうのは、ダメではありませんが損なんです。
演奏しやすさを求めるには
ところで、バンドの中で誰が演奏しやすいのが良いと思いますか?
やはりボーカル(メイン楽器)ですよね?
ボーカルが歌いづらい環境で歌うのは、やはり演奏がずれるリスクを孕んでいます。
では、歌いやすい環境(演奏しやすい環境)はどこでしょうか。
前回記事を思い出してください
配信する人は人に合わせて演奏すればよいので、超楽でしたね。
また、リズムの起点になる人も、人の演奏を聞かずに自分が絶対なのである意味演奏しやすいとも言えます。
ただ、ボーカルという楽器はイントロや間奏などで抜けるため、リズムの起点には向いていません。
つまり、ボーカルが歌いやすくするためには、ボーカルが配信するのが一番良いということになります。
その他
ボーカルが配信するのが良いという結論になりましたが、始めに述べたように、実際は何を優先するかで結論はいとも簡単にブレます。
例えば、回線の細い人がいたら、その人がたとえボーカルだとしても配信は避けた方が良いです。
また、「ちょっと早く弾く」がどうしてもできない人がいたら(俺のことやんw)、その人に配信してもらうのがベストかも知れません。
従って、ボーカルを配信にしてもずれて聞こえる、と言った場合は、実際に他のパターンも試してみることをお勧めします。
意外なフォーメーションがベストだったってこともあるでしょう。
まとめ
このページでは誰に配信させるかについて解説しました。
一般的には、ボーカルが配信するのがベストです。(インストゥルメンタルものの場合はメインの楽器)
理由は、音質が良い、音楽的に良い(ずれが少ない)、演奏しやすい、の3拍子揃っているからでした。
ただし、回線や演奏スキルの問題、大人の事情などでベストなフォーメーションは変わってくるのでいろいろ試してみることをお勧めします。
終わりに
みちすけPの所属バンド「aggressimo」は定期的にSYNCROOMを使ったライブ配信をしています。
aggressimoまたはみちすけPのtwitterなどで是非チェックしてください。
(こちらのサイトでも告知はいたします)